高等部主事あいさつ

 高等部では、生徒の自立や社会参加に向けた取組を支援するために、生徒一人ひとりの教育的ニーズを把握し、生きる力を育む教育実践に積極的に取り組んでいます。

 

 高等部の目標は、次のとおりです。

  ◯ 自立に向けて知識・スキルを学ぶ

   ・障害による困難さを改善・克服し、社会生活上必要なスキルを

    獲得するための指導や支援をします。 

  ◯ あいさつから人とかかわる力

   ・社会生活を円滑にすすめられるよう、コミュニケーション能力

    の育成をめざします。

  ◯ 豊かな心とたくましさ

   ・生涯を通じて健康・安全で、活力ある豊かな生活を送る基礎を

    培います。

 多様な教育的ニーズに応えるため、本校では6つの類型の教育課程を用意し、心身の発達や特性に応じた学習集団による教育活動を展開しています。この中で、日々の授業、学校内外の行事、現場実習等を通じて、夢や希望の実現に向けた支援体制を整えるよう努め、保護者や地域・関係機関との連携にも力を入れています。

 学校見学、授業参観の希望がありましたら、どうぞお問い合わせください。

 

高等部主事 渡邉 修身

教育課程

類型F(高等学校に準ずる教育課程)は、高等学校と同じ教科・科目の学習、総合的な学習(探求)の時間、自立活動、特別活動を行っています。

◆類型A・B・Cは、各教科、領域(自立活動、特別活動、道徳)、領域・教科を合わせた指導(日常生活の指導、生活単元学習、作業学習)、総合的な学習(探求)の時間を行っています。

◆類型Dは、領域(自立活動、特別活動、道徳)、領域・教科を合わせた指導(日常生活の指導、生活単元学習)、総合的な学習(探求)の時間を行っています。

◆類型Eは、訪問教育です。

 

 特別活動(特活)として、宿泊学習、修学旅行、校外学習等があります。

自立活動

 自立活動は、個々の生徒が自立を目指し、障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服しようとする取り組みを促す教育活動です。本校では、個々の生徒の障害の状態や発達の段階等に即して自立活動の指導計画を作成し、類型Aは週2時間、類型Bは週4時間、類型Cは週5時間、類型Dは週12時間、類型Eは週6時間、類型Fは週2時間ほど自立活動の時間を設けて学習を行っています。  

作業学習

 作業学習は毎週火曜日と金曜日1・2・3・4校時を使って行われています。A類型は週8時間、B、C類型は週4時間(火曜日2時間、金曜日2時間)です。前期・後期制になっており、10月中旬に生徒の希望にそった作業部の変更があります。

 作業部は、

(1)園芸部、(2)工芸部、(3)委託サービス部、(4)カフェサービス部があります。 

(1)園芸部

圃場作業

 土作り、畦立て、播種、植付、除草、追肥、収穫、潅水、管理、販売、農機具の扱いなど

生産品(野菜、花苗)の商品化作業 

(2)工芸部

縫工班

 機織りでの作品作り、機織りと布とを組み合わせた作品や、ミシン等を使用した作品作りなど 

木工

 寸法取り、材料の切断、ヤスリがけ、面取り、組み立て、表面仕上げ、木工機械の扱いなど 

(3)委託サービス部

 食堂、玄関等の掃除学習(掃き掃除、モップかけ、窓ふき)、給食用の紙箱折り、藍染め作業、ビルクリーニング  

(4)カフェサービス部

 喫茶ルーム「カフェ『風の丘』」でのカフェ・接客サービス、焼き菓子の販売業務 

生活単元学習

 生活単元学習は、生徒が自立的な生活に必要な事柄を実際の活動を通じて学習するものです。学校行事や季節の行事に関すること、社会生活に関することなどを、友達と協力しながら校内や校外でさまざまな経験を通して学びます。また、生活上望ましい習慣・態度が形成され、身に付けた内容が生活に生かされるように学習活動を展開しています。  

総合的な学習(探求)の時間

類型F

 総合的な学習(探求)の時間では、自分の将来について深く考えるために、職場見学や就業体験(インターンシップ)に積極的に取り組んでいます。

類型A、B、C、D 産業現場等における実習(現場実習)

 現場実習は、企業や福祉施設・作業所等での生活や仕事など具体的な体験を通して、自己の能力・適性を理解し、また職場でのきまりや生産の仕組み、社会人としての心構えや働くことの意義を学び、卒業後の社会生活に必要な「生きる力」を培うことが主たるねらいです。 定期的な現場実習は毎年6月と11月に行われます。1年生は11月のみ、2・3年生はおもに6月と11月に行いますが、3年生は機会があれば随時おこなっています。